学校名 : 東京都立新宿高等学校
利用機能 : Classi NOTE
利用目的 : 授業支援
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教科指導において、探究的・協働的な学びがこれまで以上に求められるようになった
- 授業中に、教員と生徒、および生徒同士で個々の学習活動を共有(四択や二択のリアルタイムアンケート、共同編集機能)
- シンキングツールテンプレートを活用した論理的思考トレーニング
- 電子データによる学習成果物の管理
- 授業中に生徒の理解度を可視化
- 口頭で意見を表明することが苦手な生徒の意見を引き出すことができた
- 生徒から提出された成果物の管理を効率化
講演動画はこちら(2022年9月22日開催Webセミナーより)
混乱した社会背景と新学習指導要領への対応がきっかけとなる
2020年における新型コロナウイルスの猛威を契機として、社会的な混乱の中でも学びを止めないために、オンライン授業をはじめとしたICTを活用した教育活動を実践する必要が生まれました。
その後、生徒、保護者、教員間のコミュニケーションにはICTツールが欠かせないものとなります。
また、2022年度から年次進行で実施される新学習指導要領により、生徒一人につき1台の端末が整備されることになりました。
このような大きな転換点を、「物事を変えるチャンス」と捉えて、東京都立新宿高等学校では、未来の社会で必要な能力・資質を育む授業の形態を実現するためにClassiNOTE(※1)の活用がはじまりました。
(※1)ClassiNOTEは、Classiの連携サービスとして提供されている授業支援ツールです。生徒のアウトプットや協働学習をリアルタイムで先生・生徒間で確認することができます。
歴史総合の授業におけるClassiNOTEを活用した協働学習
ClassiNOTEを活用することで、教員は授業中に生徒が記入した内容をリアルタイムで一括して確認できます。また、生徒自身も他者の記入内容を確認することができるため、他者の意見と比較するなどの学習活動をClassiNOTEの活用で簡単に実施できます。
授業支援ツールとしての機能の特長を活かして、歴史総合の授業において以下のような実践が行われました。
- ジグソー法を取り入れた学習場面では、共同編集機能を活用
- 調べ学習の手掛かりとなるホームページのURLや資料をClassiNOTE上で配布
- 生徒の学習成果物をClassiNOTE上で回収
さらに、ClassiNOTEのアンケート機能を使用することにより、今までは他の生徒の前で挙手をすることや、大きな声を出すことが得意な生徒の意見しか拾うことができませんでしたが、さまざまな生徒の意見を授業に反映することができるようになりました。
生徒に自分の意見を考えさせるトレーニングの一環として、ClassiNOTEに搭載されたシンキングツールのテンプレートを活用。生徒の思考過程を可視化することができるようになりました。
新学習指導要領の掲げる授業の在り方を実現しようとする中で、探究的・対話的な学びの場面が多くなると、その学習の成果物に対する評価も見過ごすことができない課題になると思われます。
評価において、効率化することで評価の質と量を向上させることが求められます。このような状況では、紙だけでなく、PDFなどの電子データを併用することで、小さな手間(並べ替えの時間、回収物の管理場所の確保など)を解消する効果もありました。
ICT活用により解消される授業負担
新学習指導要領が掲げる学びの実現に、ICTツールは非常に適しています。
Classi Noteを活用した場合の効果は以下の通りです。
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生徒の理解度が可視化されるため、従来よりも短い間隔で生徒の理解度を把握することができ、授業改善の手がかりを見つけることが可能
- 授業に関連する資料の配布、回収、評価にかかる手間や管理負担の削減
- 授業における障害を減らし、生徒が主体的に関与することを促すことができる
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生徒間の対話を増やすことができる
ICTを活用することで、学びにおける全ての問題点が一気に解決するわけではありません。しかし、その使い方によって、今まで負担となっていたものを解消し、学びの本質に集中できる余白を生み出すことができます。
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