学校名 : 報徳学園中学校・高等学校
利用機能 : アンケート・学習トレーニング・Webテスト・ClassiNOTE
利用目的 : 学力向上・学力の3要素の育成
- 学力の3要素を効果的かつ効率的に伸ばしたい
- メタ認知を高めるための振り返りアンケート、ポートフォリオ活用
- 知識・技能を定着させるアダプティブラーニング
- 思考力・判断力・表現力を高めるアクティブラーニング
- 振り返りの定着により、生徒自ら学習計画が立てられるように
- 関関同立合格者が4年前比203%に
講演動画はこちら(2023年10月17日開催Webセミナーより)
ルール・評価基準を明確にした振り返りの定着
報徳学園中学校・高等学校は、「何を学ぶか」だけではなく、「何ができるようになるのか」を明確にして、学力の3要素を効果的かつ効率的に伸ばすためにClassiの活用を開始しました。
ポートフォリオを活用して、日常的な振り返りを定着させることで「メタ認知」を高める取り組みをしています。
行事のみに振り返りを限定すると、生徒の回答がマンネリ化し、生徒の気付きに繋がらない事象が出てきました。
そこで、回答作成時には
- 具体的を高めるために「しっかり」「ちゃんと」を使用禁止
- 数値目標や具体的な教材名を記入する
- 字数制限(例: 150~200文字以上)を設け、字数が足りない生徒は再提出
などのルールを定めました。
また、アンケートの評価においても以下のように定めています。
アンケートの回答をレベル別に、名前を伏せた状態で教室掲示することにより、自分が記載している振り返りアンケートの回答レベルが、どこに位置しているのかを認識できるようにしました。
暗記に特化したWebテスト活用
一般的なWebテストには、「カンニングができてしまう」「記述問題には不向き」という課題がありました。
これらの課題を解決するために、Webテストを「暗記に特化して出題する」形式に変更しました。
それまでは、小テストで不合格者は居残り補習を受けるという方法を取っていましたが、これを廃止し、代わりに小テストの事前学習としてClassiのWebテストを配信し、100点を取るまで繰り返し取り組む指導をおこなうことにしました。
小テストでは、事前課題で出題した問題からランダムに出題されるため、事前学習範囲を暗記していれば100点を取ることができます。
その後、まとまった範囲の記述テストを行うことで、記憶の定着を図っています。
また、学力推移調査に向けた学習として、「学習トレーニング」機能も活用しています。
日々のWebテストや、定期考査・模試対策を含めた学習スケジュールは以下の通りです。
思考力・表現力を育成する学び
教育推進部のタスクマネージャーの先生は、国語の教科担当であり、授業でClassiNOTEを活用しています。
童話「かぐや姫」と古典文学「竹取物語」の違いを授業で取り上げました。
まず、生徒たちにはClassiNOTEのワークシートにかぐや姫に関する知識を記載してもらいました。
生徒たちの記載内容をテキストマイニング機能を使って可視化すると、「竹」「女の子」「月」などのキーワードが頻出していることが分かりました。
続いて、YouTubeで竹取物語の解説動画を生徒たちに視聴させました。
視聴後に、先ほどのワークシートに書けなかった内容や忘れていた内容を別のワークシートに記載してもらいます。同じくテキストマイニング機能を使って可視化すると、「天の羽衣」というキーワードが浮かび上がってきました。
(天の羽衣を着ると人間界の記憶が消えるなど、竹取物語では重要なキーワードの1つです。)
「生徒の言葉でこのような気付きが生まれ、次の授業展開をおこなうことで、生徒が前向きに学習に取り組めるようになったと思います」と、教育推進部の先生は話します。
Webテストと授業の棲み分け
上述の通り
記憶の定着・基礎学力の定着:Webテスト
思考力・表現力の育成 :授業
と、場面別に目的を分けながら、指導にClassiを取り入れています。
教育推進部の先生が担当していた学年の国語の学力推移調査の成績を見ると、GTZ Dゾーンが減少し、Aゾーンが上昇するなど、成績が上昇している傾向が見られました。
さらに、大学進学実績も素晴らしい成果を上げており、京都大学への現役合格者を輩出したり、関関同立の合格者数が4年間で203%増加しています。
「知識・技能などの表面的な評価だけでなく、ICT機器を活用することで、生徒一人ひとりに適切なアドバイスができるようになりました。」と、教育推進部の先生は話しています。