私立 学校法人智辯学園 智辯学園和歌山中学校・高等学校(和歌山県) | |
利用機能 | アンケート・ポートフォリオ・学習記録 |
利用目的 | 主体性育成 |
事例まとめ
- 智辯学園和歌山中学校・高等学校では、2018年に大学入試改革に備え、校内外の活動内容を蓄積するツールとしてClassi導入したが、記録することが目的となってしまい形骸化
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生徒の主体性育成を目的に、Classiの活用機能ごとに狙いを明確化。生徒主体の柔軟なルールにより継続性が生まれ、生徒の気づきを促すきっかけにつながる
- 継続的な情報蓄積により経年での変化を可視化。生徒が記録する情報の質にも変化が生まれ、先生とのコミュニケーションが深化
こんな先生におすすめ!
“学びの活動情報を蓄積させたいが続かない”と課題に感じられている先生
事例講演動画
活用内容
機能ごとに狙いを明確化し、生徒に寄り添った柔軟なルール
智辯学園和歌山中学校・高等学校では、学校推薦型・総合型選抜など大学入試において生徒たちが求められる力の変化を捉え、2018年に校内外の活動内容を蓄積するツールとしClassiを導入しました。
受験生として自分と向き合うことはもちろん、社会出てからも必要となる、学びに対する主体性の育成を目的に、ポートフォリオ機能を活用して行事や定期考査ごとにこまめに先生から課題配信を実施していました。
しかし、生徒たちは配信された課題の提出を淡々と続けることで、受け身の姿勢となり、配信された課題を提出することが目的化されてしまいました。
そこで生徒の主体的な学びを育むことを目的に、Classi活用機能の狙いを定め、また生徒の視点に合わせた運用ルールに柔軟性をもたせることで、学びの基礎・土台づくりに取り組みました。
振り返りアンケート:学習に関する振り返り
アンケート機能の「振り返り」カテゴリのテンプレートを活用し、テスト後など学習を中心にした振り返りを実践。
「振り返り」カテゴリのアンケートを利用することで回答結果が生徒カルテに連携され、担任だけでなく、様々な先生が生徒カルテから生徒情報を確認することができるようになりました。
テスト後の振り返りだけでなく、年度始めの所信表明アンケートや、一年間の振り返りを漢字一文字で表現するアンケートなども実施することで、中学から高校までの6年間の成長の軌跡を可視化させています。
テスト結果と合わせて、アンケート結果から生徒の学習に対する気持ちなども確認可能になり、先生の引き継ぎや面談時にも効果的に活用ができています。
ポートフォリオ:学習以外の振り返り
ポートフォリオ機能では、学習以外の学校行事や課外活動、部活動などを中心に振り返りを記録しています。体育祭や文化祭など一部の学校行事では先生から課題配信を行っていますが、生徒の主体的な記録を増やすため「ポートフォリオは自分だけのスペースだから、なんでも書いていいんだよ」とまず記録を始めてみることから生徒たちに伝えていきました。
テーマは生徒自身に任せ、部活動やボランティア活動、検定・資格の取得から日々の考え・悩み、創作活動まで、今では生徒それぞれが書きやすい様々なテーマで記録をしています。
生徒が記録した主なテーマ
【読書記録】
【趣味:野球】
【趣味:醤油づくり】
読書好きの生徒が多く、手軽に始められるテーマが読書記録。あらすじをまとめたり、感想を残していた生徒が、その本を読みたくなる、本の帯に書かれている本の紹介文のような文章を記載するように変化。
また、好きなプロ野球球団の試合結果をまとめていた生徒は、試合ごとに結果を記録していたところから、スポーツ新聞の記事のようなまとめに変化しました。
記録を継続することによって、生徒は少しずつ内に秘めた思いを表現するようになったり、自分の変化に気づくようになります。
学習記録:習慣化と日常コミュニケーション
中学1〜2年の学年当初から学習記録への記録の声がけを実施し、自分の学習を振り返り、計画を立てるという、学習において最も重要な継続性を養い、学習習慣定着の基礎づくりとして活用しています。
習慣化されることでClassiへのログインのきっかけにつながり、高校に上がっても継続され、学習内容を自分自身で改善していく力が身についていきます。
また学習記録のコメント機能にも自由度をもたせ、先生と生徒の日常的なコミュニケーションとして活用しています。
取り組みによる成果
継続→蓄積→振り返りによって得られる気づき
振り返りアンケートや、ポートフォリオ、学習記録といった今まで紙を利用して実践していたものをClassiに集約することでデジタル化。デジタル化によりペーパーレスはもちろん、情報を効率的に活用することが可能になり、先生の指導をサポートするツールとして機能しています。
活動の記録は継続すること、蓄積すること、振り返ることの中で生徒に気づきが生まれます。気づきによって主体性が引き出され、そこで生まれた生徒の変化を先生が確認し、日常のコミュニケーションの中でタイミングを見計らって声がけを実践。
このような生徒の主体性を引き出す仕組みがClassi上で構築され、先生と生徒のコミュニケーションを深めることにつながっています。
関連機能紹介