2025年6月6日、全国のClassi活用校の先生方を対象に、「Webセミナー 業務効率化を実現するICT活用─校内定着と仕組みづくりのリアル事例」を開催いたしました。
第一部では、日本大学鶴ヶ丘高等学校 教務主任の近藤明宏先生をお迎えし、学校全体でICT活用を定着させたプロセスとその成果についてご講演いただきました。
第二部では、5月にリリースされた新機能「申請・提出物」「カスタム名簿」の概要と活用ポイントをご紹介し、他校の実践事例も取り上げました。
セミナー全体を通して、日々の業務を少しでもラクにし、無理なくICTを校内に定着させるためのヒントが数多く詰まった内容となりました。
学校業務の効率化を支える、Classiを核としたICT活用
第一部の近藤先生の講演では、校内におけるICT活用の段階的な広がりと、それにより実現された業務改善について、具体的な実践事例を交えながらお話しいただきました。
中でも印象的だったのは、Classiを情報共有の基盤に据えることで先生方の働き方が着実に変化していった点です。以下のような実践が紹介されました。
- 朝の打ち合わせ事項:カレンダー機能に事前投稿し、会議前に各自が内容を確認。会議時間の短縮に。
- 会議資料:PDFで共有することで、印刷や配布の手間を削減。資料の差し替えや欠席者への共有も容易に。
- 連絡手段:校内グループを活用し、生徒・保護者への情報発信を即時化。掲示や紙配布に依存しない運用が定着。
- 欠席連絡:電話対応を減らし、Classiで記録・共有。対応負担とミスの軽減。
このように、「デジタル前提」の業務運用が日常に自然と組み込まれているそうです。
デジタル採点・返却の導入と効果 ── YouMark Personal活用の実践
講演の後半では、「今回の目玉」として、デジタル採点と返却の取り組みを紹介いただきました。
日本大学鶴ヶ丘高等学校では、Classiと連携する採点支援ツール「YouMark Personal」を導入し、定期試験の採点業務を効率化。先生方の負担軽減と教育の質向上を両立させています。
導入により改善されたポイントは以下の通りです
- 採点精度とスピードの向上:記述問題や漢字などは特定の先生が一括で採点。分担による基準のばらつきを解消し、ダブルチェック体制も導入。
- 成績処理の自動化:観点別集計や設問ごとの正答率、レーダーチャート、生徒個票などが自動出力され、保護者への返却もClassi上で完結。
- 業務の省力化とコスト削減:印刷・配布の手間がなくなり、処理のスピードと精度が向上。
実際に利用した先生方からは、「部分点の共有がスムーズになった」「クラス別に解答を比較しやすくなった」など、ポジティブな声が寄せられているそうです。また生徒・保護者の利用もトラブルはなかったとのことです。
一方で、運用にあたっては「答案と生徒データの紐付けミス」のリスクがあるため、チェックリストを設けるなど、校内でのルール整備やリスク管理にも十分に配慮している点が紹介されました。近藤先生は、一定のリスクを認識したうえで仕組みと運用体制を整えることの重要性をお話されました。
最後は、「他校の真似から始めても構わない。まずはやってみること。全員に強制するのではなく、賛同者を得て広げていくことが鍵」とのメッセージが添えられ、講演が締めくくられました。
新機能紹介:先生方の業務負担を軽減するClassiの進化
続いて第二部では、Classiの新機能として「申請・提出物」と「カスタム名簿」の2つの機能を紹介いたしました。新機能では、書類提出や情報管理のデジタル化により、先生方の業務負担を軽減することを目的としています。
参考:チエノワ「申請・提出物」「カスタム名簿」
「申請・提出物」機能
生徒や保護者が、各種申請書や提出物をClassi上で提出できる機能です。デジタル署名・承認に対応しており、捺印が必要な委任状などもオンラインで完結。提出記録が残るため、トラブル時の確認もスムーズに行えます。画像やPDFの添付も可能で、部活動届、修学旅行前のアレルギー調査、診断書の提出など、幅広い用途に対応しています。
「カスタム名簿」機能
「申請・提出物」などで収集した情報や、生徒に紐づくさまざまなデータを一元的に管理できる機能です。紙やExcelで部署ごとに分散していた情報をClassi上に統合し、情報の確認や修正・更新が大幅に効率化されます。
先行導入校では、入学前書類の電子化により、3月末の繁忙期に定時退勤が可能になったとの具体的な成果も報告されています。また、「申請差し戻しとコメント対応が便利」「担任によるデータ手入力が不要になった」など、導入校からは好意的な声が多数寄せられています。
運用面でも、フォームごとのアクセス権限設定、メール通知のカスタマイズ、「承認待ちフォームのみを表示する受信箱」など、先生方の確認漏れを防ぐ工夫が随所に施されています。
新機能紹介後、近藤先生からは、現場での活用を想定した具体的な質問が寄せられました。以下は主な質疑応答の内容です。
Q1. 差し戻しをした場合、相手に通知されますか?
A. はい。差し戻しが行われると、生徒・保護者にはClassi内の「受信箱」に通知が届き、速やかに再提出が促されます。
Q2. 添付ファイルに診断書のような個人情報を含めても安全ですか?
A. はい。Classi上のファイルはセキュアに管理されており、アクセス権限もフォームごとに細かく設定できます。
Q3. デジタル署名は保護者がスマートフォンからでも対応できますか?
A. はい。保護者はスマートフォンやPCからClassiにアクセスし、簡単な操作で署名・承認が可能です。
Q4. 担任が情報を手入力する必要はありますか?
A. 申請内容は承認後、自動で名簿に反映されるため、担任の手入力は不要です。
Q5. 実際に導入された学校では、どのような効果がありましたか?
A. 先行導入校では、入学前書類の電子化により、繁忙期でも定時退勤が可能になったとのことです。
事前質問への回答
セミナー終盤では、事前に寄せられた質問をもとに、近藤先生から現場での実践を交えた回答がありました。ICTが苦手な教職員への対応や、校内への浸透については、「寄り添う姿勢」や「まずは情報共有から始める」など、無理のない導入方法が紹介されました。また、生徒・保護者への連絡手段やグループ設定、発信ルールの工夫など、日常的な活用を支える具体的なアイデアも共有されました。
終わりに
今回のセミナーでは、校内ルールづくりや浸透方法など、実際の運用に即した工夫やリアルな課題が数多く共有されました。
どのお話も「自校の状況に合わせてどう設計し、どう巻き込むか」という視点が随所に感じられ、活かせる工夫が詰まっていたのではないでしょうか。
日々の運用改善や先生方での情報共有を進める上で、今回のセミナー内容が一つでもヒントになれば幸いです。今後もClassiでは、先生方の学び合いの場を提供してまいります。
動画は以下よりご覧いただけます