学校名 : 報徳学園中学校・高等学校
利用機能 : Classi NOTE
利用目的 : 授業支援
- 授業の展開に応じたClassiNOTE機能の使い分け
- 教科内での活用事例を校内で共有
- アクティブラーニングの実践により、生徒が教科書を読む回数が大幅に増加
- 授業で生徒に発表させる際、事前にワークシートを確認できるため、普段は目立たない生徒にも注目し、自己肯定感の向上につながった
- 授業で使用したワークシートを他の教員と共有することで、授業見学をせずとも生徒の声(コメント)を含んだ状態で授業内容を容易に共有できる
授業の展開フェーズごとの活用目的・機能の明確化
報徳学園中学校・高等学校では、ClassiNOTEを活用して、授業の展開に合わせて機能を使い分け、生徒の主体的な学びを促進するアクティブラーニングを実践しています。各授業のフェーズに応じて、適切なツールを活用することで、生徒が能動的に取り組む姿勢が養われ、授業の質が向上しています。
授業は導入、展開、まとめという各フェーズに分けられますが、報徳学園ではこれらのフェーズごとにClassiNOTEの機能を使い分けています。
授業の最初の段階では、ワードクラウドで生徒の意見を集約し、導入時に議論の基礎を作ります。次に、展開フェーズでは、共同閲覧や作業モードを利用して他者の意見に触れながら学びを深め、まとめフェーズでは、振り返りAI分析を用いて生徒の理解度を確認します。
これにより、授業の各フェーズにおける目標が明確になり、生徒の学びの定着を促進します。
■ワードクラウド機能
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活用場面
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初見の文章に対する感想
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授業後の印象の変化
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活用目的
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生徒の意見を可視化し、クラス全体の理解度を把握。登場人物の印象の変化を単元の始めと終わりで確認し、意見を集約。
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■共同閲覧・作業モード
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活用場面
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共同学習など、ワークシートへの取り組み
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他者の意見共有(問題集の記述解答、感想文の閲覧)
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他者評価(いいね機能、コメント機能)
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活用目的
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共同学習を通じて協調性を養い、他者の意見を取り入れながら課題を解決できる。また、他者の意見から新たな発見や気づきが得られる。
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■コメント機能・授業チャット
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活用場面
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他者評価
- プレゼン原稿の下書きや古典学習の現代語訳
- クラス全体への資料共有
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活用目的
- 共同閲覧モードで生徒同士がチャット感覚でコメントを送信できる。また、プレゼン原稿や現代語訳を書き込み、コメントを隠してプレゼン練習やテスト前の確認が可能。授業チャットではクラス全体にコメントを送信でき、授業展開に応じた資料の共有に役立つ。
■振り返りAI分析
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活用場面
- 単元終了時の振り返り
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活用目的
- 学習の振り返りとして使用することで、生徒の授業理解度を確認。事実の項目で知識・技能の定着度を、感想の項目で生徒個々の主体性を把握できる。
【導入】ワードクラウドを活用した生徒の意見集約
導入フェーズでは、ワードクラウド機能を使って、生徒の意見や初見の印象を集約します。
例えば、古典の授業では、竹取物語を題材にした際、ワードクラウドで重要なキーワードである「天の羽衣」が浮かび上がりました。これにより、生徒が本文に対して深く考えるきっかけが生まれ、その後の授業での理解が深まる基礎を作ることができました。
このように、ワードクラウドを利用することで、授業の導入部分で生徒の関心を引き出し、意欲的に授業に参加させる効果があります。
💡活用ポイント
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【展開】共同閲覧・作業モードにより他者の意見を取り入れる
展開フェーズでは、共同閲覧・作業モードを活用し、他者の意見や視点を取り入れながら授業を進めます。生徒たちは自分のワークシートを他者と共有し、互いにコメントや評価を行うことで、新たな視点を得ることができます。
例えば、二者択一の問いを立て、どちらの選択が正しいかを議論する中で、反対意見に対する反論を考える機会が生まれます。こうしたディスカッションを通じて、生徒たちは自分の考えを深め、多面的に物事を捉える力を育んでいきます。
ワークシートで本文の概要と事実を確認した後、内容読解の際に二者択一の問いを投げかける。二者択一のメリットは、生徒が自分の意見を持ち、その根拠を本文から探すことで精読につながる。 |
両者の意見を踏まえ、グループディスカッションを通じて、反対意見への反論を考えたり、自分の意見を持ったりし、多面的に本文を考察する。 |
二者択一の設問を通過した上で、最終的に多面的な設問へと難易度を上げる。 |
【まとめ】振り返りAI分析を用いて、知識・技能の定着度、主体性を評価
授業のまとめフェーズでは、振り返りAI分析を活用し、生徒個々の「知識・技能」の定着度や「主体性」を把握します。この機能を使うことで、授業内容がどれほど理解されているか、また生徒がどの程度主体的に学びに取り組んでいるかを具体的に評価できます。
特に、「事実」と「考察」がどの程度含まれているかを確認することで、生徒の理解度と主体性を客観的に判断する指標となり、授業の改善にも役立ちます。
💡活用ポイント
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【共有】教科内におけるアクティブラーニングの考え方を教員間で共有
報徳学園では、教員間でアクティブラーニングの効果や授業での具体的な活用方法を積極的に共有しています。特に、ClassiNOTEを使った授業での実践例や成功事例を共有することで、他の教員も同様の手法を授業に取り入れることができます。こうした取り組みは、校内全体での授業の質を向上させ、生徒一人ひとりの学びを深めることに貢献しています。
『アクティブラーニングとは何か』から、『古典学習における有効的な学習方法』の共有まで、ただ取り組むだけではなく、目的を持ってClassiNOTEを活用できるように、スライドを作成し、教員間で共有しています。
▼アクティブラーニングにおける、誤解に関する解説
✍️教員共有用資料のフルVer.はこちらからダウンロードできます。 古典教育の視点でアクティブラーニングを考える(PDF:990KB) |