静岡県立 静岡東高等学校 | |
利用機能 | Webテスト(現:学習トレーニング) |
利用目的 | 学力向上 |
事例まとめ
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静岡東高等学校では、例年4月実施のスタディーサポート1年生第1回と1年7月進研模試を比較してみたところ、成績が下降傾向にありました。また、GIGAスクール構想による「1人1台」の端末配備が決定したものの、活用については明確になっていない状況がありました
- 無理なく自然に、そして生徒と先生の興味関心を引き付けながら、週末課題でClassiチャレンジ(1年生数学のみ)を配信。学力層ごとに問題の難易度を分け、おすすめ問題への取り組みを明文化することで、個別最適化された学習を実践
- 1年生7月数学の進研模試の平均偏差値は、過去5年間で最高を記録し、おすすめ問題に20問以上取り組んだ生徒は、定期テストの結果も向上。成績向上の結果を受けて、11月模試に向けた学習では、1年生・2年生の国数英3教科で配信するなど、Classiチャレンジの活用が拡大
こんな先生におすすめ!
“学年や学校全体の取り組みとして、個別最適化した学習を推進したい”と考えている先生
事例講演動画
活用内容
“小さくはじめる” 個別最適化学習の導入ステップ
静岡東高等学校では、国語・数学・英語を中心に毎週週末課題に取り組み、模試に向けた対策にも積極的に対処しています。しかし、多忙な1年1学期は、十分な模試対策に取り組むことができず、例年4月実施のスタディーサポート1年生第1回と1年7月進研模試を比較すると、成績が下降する傾向にあることがわかりました。
また、GIGAスクール構想による「1人1台」の端末配備が決定したものの、端末の活用については不透明な状況にあり、効果的なICT活用について検討を進める必要がありました。
これらのことを背景に、「AIによる個別最適化された学習」に対して興味をもった進路課の先生が中心となって、2022年1年7月進研模試・数学の事前学習として、Classiチャレンジの活用が検討されました。
学年でClassiチャレンジの活用を進めるにあたっては、生徒はもちろん先生方も、"自然に無理なく"利用できることを優先し、着実にステップを踏んでいくように進めていきました。
ステップ1:数学科の先生間で目的を共有
まず、以下の2つをClassiチャレンジを活用する目的として共有しました。
- 先生方が課題として認識している「1人1台端末の使い道」として、AIを使った個別最適な学習が可能なClassiチャレンジを試行すること
- これまで1年1学期の模試対策に十分な時間を割くことができない状況だったが、Classiチャレンジによって手間をかけることなく、取り組むことが可能になる
また、ICTツールの利用に対して前向きではない先生方に対しては、操作方法を把握している進路課の先生が一括で配信を担当することで対処し、先生方の協力を得ていきました。
ステップ2:Classiチャレンジ配信グループの作成
Classiチャレンジで事前学習を進めるにあたり、生徒の学力層に合わせてグループを分け、難易度の異なる問題を配信しました。
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ベネッセハイスクールオンライン FINE SYSTEMで、スタディーサポート第1回の結果をデータ出力
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校内グループで、GTZがSとAのグループとB以下のグループを作成
- GTZがSとAのグループには「応用」、B以下のグループには「標準」の難易度で問題を配信
ステップ3:配信スケジュールの調整
模試の日程から逆算し、配信のタイミングを3回に分けて、1か月前から標準と応用の問題を配信しました。
ステップ4:生徒への告知(週末課題一覧)
週末課題の課題量の調整、取り組みの抜け漏れ防止を目的に作成している「週末課題一覧」の中で、模試対策課題としてClassiチャレンジを記載。
「AI」というパワーワードを用いることで生徒の興味を喚起し、AIによりリコメンドされるおすすめ問題は5回以上取り組むようにと、生徒がやるべきことを明文化しました。
取り組みによる成果
過去5年間で最高の平均偏差値を記録。校内定期テストの成績向上の傾向も
Classiチャレンジ配信後、毎週200名程度(平均91.8%)が配信された問題に取り組み、おすすめ問題まで進んだ生徒は150名程度(平均61.4%)が取り組みました。
進研模試1年生7月の数学平均偏差値は、過去5年間で最高を記録。例年の課題であった入学から3か月での学力下降者も減少するなど、取り組みの成果がテスト結果に結びつきました。
特に、おすすめ問題に5問以上取り組んだ生徒群はGTZが向上し、20問以上取り組んだ生徒に関しては、出題範囲が一部のみしか重なっていない校内定期テストでも、成績が向上している傾向が見られました。
このように、Classiチャレンジの活用が成果につながることで、校内での興味が高まり、進研模試11月回向けの事前学習は、1年生と2年生の国語・数学・英語の3教科でClassiチャレンジが活用されました。
進研模試11月回に向けて校内研修会を実施することで、Classiチャレンジの配信は各教科の先生が担当し、一部の先生による運用から、複数の先生が携わるようになり、取り組みが拡大しました。
2022年度 進研模試1年生1月回に向けても、配信スケジュールを策定し、継続的な取り組みとして準備を進めています。